連載:仮想通貨の正体 第75話 中央銀行デジタル通貨(CBDC)が本格的に導入される場合、最も根本的な社会リスクの一つが「銀行の中抜き」だ。すなわち、市民が商業銀行を介さず中央銀行に直接口座を持つ構造に移行すると、預金が商業銀行から中央銀行へと大規模に流出しうる。これは単なる資金の移動にとどまらず、銀行による信用創造の縮小、ひいては経済全体の資金循環や貸出機能そのものを揺るがす事態を招く。今週の市場では、仮想通貨の代表であるビットコインが5.7%上昇し85,000ドルを突破、イーサリアムも6%上昇した。ショートポジションの清算額は約7.95億ドル、米国のビットコインETFへの資金流入は9.99億ドルに達し、2026年で最大規模となった。こうした動きは、伝統的な銀行システムとデジタル資産の間で資金の流れが大きく変わりつつあることを示唆する。CBDCの登場は、資金決済インフラの根本的な再編を意味し、これまで商業銀行が担ってきた預金集積と貸出による信用創造の役割が、中銀のデジタル口座に吸収されるリスクを孕む。今後は、こうした銀行機能の縮小が金融仲介機能や経済のダイナミズムにどう影響するか、そして伝統的な銀行と中央銀行の関係がどのように再定義されていくかが最大の注目点となる。 #markets #投資 ※投資にはリスクが伴います。最終的な判断は自己責任でお願いします。


