欧州では太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入が急速に進み、その結果として昼間を中心に発電量が需要を上回る過剰発電が発生している。 Bloombergの推計によれば、欧州全体では年間約40TWh規模の余剰電力が生じる可能性があり、これはロンドン市全体の年間電力消費量に匹敵する水準とされる。 しかしこの電力のすべてが有効活用されているわけではなく、蓄電設備の制約や送電網の制限によって系統に受け入れられない分は出力抑制され、事実上失われている。ドイツやフランスでは需要を上回る供給が原因で電力価格が一時的にマイナスになる現象も観測されており、市場にも影響が及んでいる。 専門家は、再生可能エネルギーの導入そのものは順調に進んでいる一方で、電力網の柔軟性や送電インフラ、蓄電能力の整備が追いついていないことが課題であると指摘している。この状況は再エネ政策の失敗ではなく、急速な拡大に対して運用面の仕組みが十分に適応できていないことを示している。


