ボット取引の上級ガイド

質問:グリッド取引において、グリッドの上限とグリッド間隔はどのように設定すればよいですか?

グリッドの数が多い(グリッド密度が高い)ほど、わずかな価格変動をよりうまく捉えられます。ただし、より高いグリッド密度を維持するにはより多くの資本を必要とし、ボットを使用する際に取引手数料が高くなる可能性があります。これにより、グリッドあたりの利益率が低下する可能性があるため、グリッド数が多いほど良いとは限りません。 

グリッド利益 = グリッド間隔あたりの利益率 x グリッド間隔あたりの投資額 x 完了取引数 

グリッド上限を設定するには、次の2つの方法があります。 

1.トレンドラインの使用:グリッドの上限は日足チャートの下落トレンドラインに基づいて計算され、グリッドの下限は上昇トレンドラインに基づいて計算されます。 

2.支持線と抵抗線の使用:毎日の支持線はグリッドの下限として使用され、毎日の抵抗線はグリッドの上限として使用されます。 

完了取引の数は、まず価格の変動率の程度に依存し、次にグリッド間隔ごとの価格差(グリッドスプレッド)に依存します。 

グリッドスプレッド = (グリッド上限 - グリッド下限) ÷ グリッド数 

グリッド数 = (上限価格範囲 - 下限価格範囲) ÷15分ローソク足の20日ATR 

注意事項:ATRはAverage True Rangeの略です。ATRは、ある資産の20日間の平均市場価格変動率を算出するテクニカル指標です。 

ATRはトレンドや価格の方向を示すものではなく、特定の期間における価格変動を示します。高いATRは高い変動率(ボラティリティ)を意味し、低いATRは低い変動率を示します。 

これを知ることで履歴データを使用して最適なグリッド上限と下限を設定し、リアルタイムのATR値を使用して適切なグリッド数を決定できます。これらの手法は、グリッド取引中の利益を最大化するのに役立ちます。 

 

質問:グリッド取引はどのような市場条件下で利益を上げられますか?

グリッド取引は、統合局面や上昇トレンドの場合にのみ利益を上げられます。支持線での反発中にポジションを開くことができれば、上記の両方のシナリオから利益を得る可能性が大幅に高まります。すでに長期的な上昇トレンドが始まっている仮想通貨を扱う場合、グリッド上限を超えると利益を逃しやすくなります。ただし、グリッドスプレッド範囲内の安値で市場に参入できれば、価格がさらに下落しても、それほど下落しない可能性があります。 

 

質問:価格がグリッドの範囲外になった場合はどうすればいいですか? 

価格がグリッド範囲を超えると、ボット取引は自動的に動作を停止します。 

この場合、次の3つの選択肢があります。1.ボットを終了し、利食いするか、損切りします。2.グリッド範囲をリセットします。3.価格がグリッド範囲に戻るのを待ちます。 

価格がボット取引の価格範囲から外れた場合、ボットが取引とアービトラージを継続できるよう、グリッドの上限と下限パラメーターを変更することをお勧めします。 

もちろん、注文をキャンセルして再度注文したり、新たな利食いと損切りのパラメーターを事前に設定したりできます。これにより、市場が上昇しているか下落しているかによらず、元のグリッド範囲を超えるとすぐに事前設定された注文が自動的に実行されます。  

 

質問:グリッド取引に適した仮想通貨を選ぶには?

考慮すべき2つの主な要素は、流動性と変動率です。 

流動性とは、特定通貨の市場の厚さを指します。取引高が少ない場合、買うことはできても売ることができないという状況に直面する可能性があります。また、流動性を測るために注文板で保留中のメイカー注文数量を確認することもできます。これは、どの仮想通貨を選択すべきか、どれだけ投資すべきかを判断するのに役立ちます。 

一方、変動率は資産が両方向に価格変動するかどうかを指します。仮想通貨の価格が一方向にしか動かない場合、ボット取引はおそらく長くは稼働できません。これは、価格がグリッド範囲を離れると、裁定取引が停止するためです。理想的には、価格変動の予想範囲を大まかに予測できるよう、十分な履歴データがある仮想通貨を選択します。 

つまり、市場の変動率が高く、市場の厚さが十分で、ファンダメンタルズが強い仮想通貨を選択しましょう。一方的な価格変動があり、市場の厚さが薄く、ファンダメンタルズが弱い仮想通貨は避けるべきです。 

 

質問:グリッド取引はどのような人に適していますか?

市場を監視する時間がない人:特に、フルタイムで働いている人は価格アラートを設定していても、仕事やその他の理由で取引機会を逃す可能性があります。 

市場を監視するのが嫌いな人:ボット取引の自動パラメーターを事前に設定しておけば、毎日市場を監視する必要がなくなります。設定が完了すると、投資収益率も事前に計算されます。これにより、市場がグリッドの上限または下限を超えても問題になりません。 

安定した成長を好む人:利益が大きいほど、リスクは高くなります。グリッド取引のメリットは、ドルコスト平均法と同様に、時間の経過とともに蓄積できる点です。短期的には裁定取引による利益が得られますが、長期的には複利を獲得することになります。グリッド取引は、いつでも好きなときにキャンセルできる柔軟なドルコスト平均法と考えられます。 

取引手法に不慣れな方:特に、テクニカル分析に長けていない、または学びたくない人が対象です。こうした投資家は高く買って安く売る傾向があり、利益を得る機会を逃してしまいます。しかし、弱気相場と強気相場を見分けることができなくても、ボット取引を使ったグリッド取引なら対応できます。 

 

質問:現物取引で塩漬けになることととグリッド取引で塩漬けになることの違いは?

最も明白な違いは時間コストです。例えば、市場が下落してから、上昇するとします。現物ポジションが下落で動かなくなり、損切りを設定していない場合、ポジションを維持して反発を待つことが考えられます。一方、グリッド取引の場合は下落している間にグリッドが積極的に買います。そのため、市場が底を打って反発した際には、現物投資と比べてグリッド取引の方が早く売り始められます。市場が損益分岐点に戻るのを待つしかない現物ポジションの投資家に比べ、グリッドトレーダーはすでに利益を上げ始めているでしょう。塩漬けになったポジションが損益分岐点に達するのに必要な時間についても、グリッド取引は現物取引よりも早くなります。このやり取りで節約された時間は、他の資産への投資に使用できます。 

 

質問:マーチンゲールボットのパラメーターはどのように設定すればよいですか?

バイイントリガー:このパラメーターは、ボットがポジションを追加する前に必要な価格変動の程度(パーセンテージ)に影響し、仮想通貨の変動範囲に基づいています。通常は1%から5%の間で設定されます。このパーセンテージが高すぎると、ポジションを増やすために行うバイインの数が非常に少なくなり、資本利用率が低下します。一方、低すぎるとバイインの頻度が高すぎるリスクが生じ、価格が下落し始めた場合にポジションが塩漬けになるリスクが高まる可能性があります。 

利食い数量:一般的には1%前後に設定されます。 

ポジション倍率とバイイン頻度:これら2つのパラメーターは、バイイントリガーと密接に関連しています。たとえば、大きな価格変動が予想される場合は、バイイントリガーのパーセンテージを高く設定し、バイイン頻度を高め、ポジション倍率を大きくしたい場合があります。一方、変動率が低い状況では、バイイントリガーのパーセンテージを低くし、バイイン頻度を低く設定し、ポジション倍率を小さくする必要があります。 

初心者の方は、リスクを最小限に抑えるために低いポジション倍率を使用する方が安全です。たとえば、1.1x、1.2x、1.3xなどの値の使用を検討してください。変動の激しい市場では、マーチンゲールボットは安定した収益を生み出すことができ、そのリスクは比較的管理しやすいと考えられます。ただし、一方的な下落トレンドが深刻な場合、頑なにポジションを維持したままボットを稼働させ続けない方がよいでしょう。損切りのためにボットを即座に終了させることになったとしても、常に適切な損切り戦略を立てる必要があります。より適切なタイミングで再参入し、市況が好転したらいつでも新しいマーチンゲールボットを開始できます。 


質問:なぜETH/BTCグリッド戦略を使うのか? 

ETH/BTCグリッド戦略の本質は、特定の仮想通貨の固定金額間の取引から、USDT換算での固定金額での取引へとアプローチを変えることです。これにより、複数の貴重な仮想通貨を保有することのメリットを享受しながら、それらの間の価格変動を利用することができ、所有する仮想通貨の数量を増やすことができます。これがインバース型のグリッド取引の威力です。取引ペアとして、ETH/BTCは変動率が高いことで知られています。長年にわたり、交換レートは0.016から0.123の間で推移しています。これは、BTCとETHの両方を保有したい人にとって特に有利です。ETHの価格がBTCに対して上昇すると、グリッドボットは自動的にETHをより高い価格で売却して、より多くのBTCを獲得できます。逆に、ETHからBTCへの交換レートが下がると、ボットはBTCを売却して、より低い価格でより多くのETHを購入できます。 

つまり、ETH/BTCグリッド戦略には4つの大きな利点があります。 

1.直接投資:既存の仮想通貨保有者に最適で、現在の資産を投資しつつ同じ形で利益を支払うことができるため、全体的な保有数量が増えます。 

2.資産の柔軟性:最終的にBTCまたはETHが増えるかどうかにかかわらず、長期的にはこれらの通貨のいずれか(または両方)に強気な人に役立ちます。変動が大きいほど良くなります。 

3.追加収益源:リターンは仮想通貨の価格上昇と、変動の激しい交換レートでの取引の両方から得られるため、市場の変動率が高まっても収益は大きくなります。 

4.安定性と信頼性:ETH/BTC戦略は、時価総額が高く取引高が堅調であり、交換レートが比較的安定しているため、仮想取引分野で最も信頼できる取引方法の1つです。